マンション管理組合用語集ブログ
マンション管理士 メルすみごこち事務所
修繕履歴とは、マンション管理組合が過去に実施した修繕工事の履歴(一覧)を言います。
☆マンション管理士よりひとこと
修繕履歴とは読んで字のごとく「過去における修繕工事の履歴」です。そのマンションで過去にどのような工事が行われているかをまとめた、「マンションの経歴書」のようなものです。
例えば人間で言えば、企業の面接を受けるときに「経歴書」を提示することで、企業側はその人の過去を一定レベルで理解することができます。
また中古車売買では、「保証書」のほかに「メンテ歴」「修理歴」「事故歴」が書面で残っていると、購入希望者へより正確な情報が伝わるために適正な価格がつきやすくなり、売買が促進されます。
またマンションに近いところでは、オフィスビル一棟の取引において購入希望者(ファンドや不動産業者等)が修繕履歴の内容を購入希望価格に反映させるようになっています。(デューデリジェンスと言います。)
同じような感覚で、マンションにおいても「過去において適正に修繕工事が行われたか」という情報が、自分達が今後適正に維持管理するためにも、そして対外的にアピールするためにも必要となってきます。
長引く不況と環境保全の流れから、日本の住宅もスクラップ&ビルドからストックの時代へと変わりつつある昨今、それまで軽視されていた修繕履歴の有無、そしてその精度がマンション管理組合の一つの価値となる日は遠くありません。
修繕積立金とは、マンションの維持管理上必要なコストのひとつで、各区分所有所有者から徴収する費用を言います。
★マンション管理士よりひとこと
各区分所有者から毎月徴収する費用は大きく3つあります。
(1)修繕積立金…建物・設備・敷地を長期間に亘り維持していくために必要なコスト。マンション管理組合の貴重な財産です。
(2)管理費…マンションを日々運営していく為に毎月支出されるランニングコスト。
(3)専用使用料…管理組合の共用部分を区分所有者が利用する場合の利用料。例:駐車場使用料、自転車置場使用料、ルーフバルコニー使用料、専用庭使用料
このうち(3)の専用使用料は徴収した後に修繕積立金か管理費の会計に合算されます。
さて修繕積立金の多寡はマンションが長期間に亘って劣化を食い止められるか、そして改良工事等を通じてバリューアップできるかの重要なポイントになります。
一方で、修繕積立金の多寡が『中古マンション購入者』のマンション購入を判断するポイントにもなっているのをご存知ですか?
マンション購入者は住宅情報誌などの媒体を通じ、毎月徴収される修繕積立金の額をチェックしていますが、この修繕積立金の額が少ないと『ちゃんとお金が貯まっていくのだろうか?』と不安になります。毎月の徴収額が少なく、将来の大規模修繕工事時にお金が足りず一時金徴収、なんてことも考えれるからです。
また売買契約締結前の『重要事項説明書』では、管理組合全体の修繕積立金の額や長期修繕(積立金)計画が提示され、修繕積立金からマンションの将来に亘る維持管理の質が見えてくるのです。
修繕積立金は高く、毎月のランニングコストである管理費は安く。
これが鉄則です。
時効の援用とは、時効の利益を享受しようとする者が、時効を主張することを指します。
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